2026年1月より、多くの自治体において山火事を予防するために山火事発生の危険性が高い場合に「林野火災注意報」「林野火災警報」が発令されるようになりました。
これらは、キャンプをする際の火気の使用において重要となる注意報・警報です。場合によっては火気の使用制限が必要となります。
この注意報・警報がどのようなものなのか、キャンプをする際にどのような影響があるのかまとめましたので、ご覧ください。

林野火災注意報・警報とは
運用期間
多くの自治体において、2026年1月1日から運用開始
多くの自治体において2026年1月1日から運用開始されています(市町村単位の運用)。
中には、林野火災警報は2026年1月から運用、林野火災注意報においては2026年4月から運用開始というような自治体もあるようです。
主に1月〜5月にかけて発令される
主に、山火事がおきやすい1月〜5月にかけて発令されます。市町村の判断によってはそれ以外の期間に発令される可能性もあります。
どのようなものか
林野火災注意報
降水量や乾燥といった条件により山火事が発生・延焼しやすい状況となった場合に発令されます。
発令時には、その地域では屋外での火の使用をひかえるよう努める必要があります。
林野火災警報
林野火災注意報の条件に加えて、強風注意報が発表され、発生した山火事火災が大規模化しやすい危険な状況となった場合に発令されます。
発令時には、その地域では屋外での火の使用が禁止されます。
火の使用の制限に違反した場合は、消防法違反として30万円以下の罰金又は拘留に科される場合があります。
具体的に禁止される行為・その条件
警報・注意報の具体的な中身については、市町村ごとに異なるものですので市町村の情報をご確認ください。
現状としては市町村ごとに内容に大きく変化が見られないため、その一例を示します。
屋外での火の使用、具体的に制限されるもの
- 山林、原野等において火入れをしないこと。
- 煙火(花火)を消費しないこと。
- 屋外において火遊び又はたき火をしないこと。
- 屋外においては、引火性又は爆発性の物品その他の可燃物の附近で喫煙しないこと。
- 山林、原野等の場所で、火災が発生するおそれが大であると認めて市(町・村)長が指定した区域内において喫煙しないこと。
- 残火(たばこの吸殻を含む。)、取灰又は火粉を始末すること。

林野火災注意報・林野火災警報の発令指標の例
| 注意報・警報名 | 発令される条件 | 発令の効果・罰則 |
|---|---|---|
| 林野火災注意報 | 前3日間の合計降水量が1mm以下 + 前30日間の合計降水量が30mm以下または、乾燥注意報の発表 | 屋外の火の使用中止の努力義務 (罰則なし) |
| 林野火災警報 | 林野火災注意報の発令指標 + 強風注意報の発表 | 屋外の火の使用の制限 (罰則あり) |
運用開始のきっかけとなった岩手県大船渡市の大規模林野火災(2025年発生)
2025年2月に岩手県大船渡市で発生した大規模な山火事を受けて、今後このような山火事を起こさないために運用が開始されました。
この山火事では発生から鎮火までに1ヶ月以上の期間ががかかりました。焼損面積は昭和39年以降の山火事において最大となる約3370haとなりました。
この火災の出火原因として、薪ストーブの火の粉が飛散した可能性が示唆されていますが、特定には至っていません。
キャンプ場では何が変わる
それでは、実際のキャンプの際にはどのような影響があるのでしょうか。
林野火災注意報が発令されている場合は、焚き火や花火等は控える必要があります。
林野火災警報が発令されている場合には、焚き火や花火、屋外でのタバコの使用が禁止となる可能性が高いでしょう。薪ストーブの使用についてはキャンプ場ごとにルールの違いが見られるようです。

キャンプに行く際には、市町村からの注意報や警報の発令状況に加え、キャンプ場のルールを確認する必要があります。
そして、注意報や警報が発令されている際には火気の使用が山火事の原因となる可能性が高いということを念頭においてキャンプを楽しみましょう。

林野火災の発生現状
林野火災の発生件数
年毎に見た林野火災の発生件数は昭和49年以降長期的に見ると減少していることがわかります。

とはいえ、現在でも年間1000件前後の林野火災が発生しています。
また、その焼損によって野山が元の姿を取り戻すためには数十年から100年以上の年月がかかることを忘れてはいけません。
山火事の直接的な原因
近年(令和2年〜令和6年)、発生した林野火災のうち、原因が明らかなものとしては
・「焚き火」…32.5%
・「火入れ」…18.9%
・「放火」…7.7%
・「たばこ」…4.1%
となっており、「焚き火」が分かっている原因として一番多いことがわかります。

山火事の起きやすい時期
山火事は1月〜5月に発生しやすいという特徴があります。令和2年〜令和6年の5年間に発生した山火事の件数を月別に見ると、1月〜5月の発生が全体の70%以上を占めています。

私たちにできること
山火事の原因にならないために、キャンプの際にはこれらのことに気をつけましょう。
- 林野火災注意報・警報の発令状況、キャンプ場のルールを確認する
- 乾燥・強風の日は屋外での焚き火・花火・タバコを使用しない
- たき火は複数人で行う
- 火から目を離さない
- 消火用の水を準備する
- 使用後は完全に消火する
- たばこの投げ捨て、火遊びは絶対にしない
我が家では炭火の火消しに火消しつぼを使用しています。炭火は火が消えるまでに時間がかかりますが、この火消しつぼがあると一瞬で確実に火を消すことができます。

まとめ|森林を守るためにできること
2026年1月から運用が開始された林野火災注意報・警報は、私たちキャンパーにとって見逃せない重要な制度です。
記事のポイント:
林野火災注意報発令時は焚き火・花火の使用を控える(努力義務)
林野火災警報発令時は屋外での火の使用が禁止(罰則あり)
違反した場合は30万円以下の罰金または拘留の可能性
山火事の32.5%は焚き火が原因
1月〜5月は特に山火事が発生しやすい時期
キャンプで自然を楽しむ私たちだからこそ、その自然を守る責任があります。一度焼失した森林が元に戻るまでには数十年から100年以上もの歳月が必要です。
キャンプ前の必須チェック項目:
訪問先の市町村の林野火災注意報・警報の発令状況
キャンプ場の火気使用ルール
天気予報(乾燥・強風に注意)
消火用の水や火消しつぼの準備
一人ひとりの意識と行動が、美しい森林を次世代へつなぐことになります。ルールを守り、安全で楽しいキャンプを楽しみましょう。
※本記事の情報は2026年1月時点のものです。最新の情報は各自治体の公式サイトでご確認ください。



