キャンプ歴2年、寒がりファミリーキャンパーの実体験をもとに、失敗しない寝袋選びをご紹介します。
とくに寒い季節のキャンプでぐっすり眠るためには、寝袋をはじめとした寝床(ねどこ)環境をしっかり整えることが大切です。
寒がりな私だからこそわかる、あたたかく眠るための寝袋選びと寒さ対策があります。
ちなみに、我が家の子どもたちはキャンプで使っている子ども用寝袋が大好きで、自宅でもたびたび使っているほどです。
この記事では、2年間で20回以上のファミリーキャンプ経験から得た、寝袋選びの失敗談と成功のコツを全て公開します。気温別の使い分け方や実際に購入した寝袋のレビューも詳しく解説するので、これから寝袋を購入する方の参考になれば幸いです。
ファミリーキャンプに最適な寝袋の種類【封筒型 vs マミー型】
寝袋には大きく分けて「封筒型」と「マミー型」があります。
夏キャンプなら封筒型がおすすめ
夏のキャンプなど暖かい時期には、ゆったり眠れる封筒型がおすすめ。ファスナーを開けてブランケットのようにも使えるので通気性がよく、家族でのキャンプにもぴったりです。
冬キャンプにはマミー型が最適
秋冬など冷え込む季節は、体にフィットして保温性の高いマミー型が活躍します。冷気の侵入を防ぎ、首元までしっかり包み込んでくれるため、寒がりさんでも安心です。

寝袋選びで最重要!快適温度の見方と選び方
快適温度+5℃を目安に選ぶ
寝袋を選ぶときは「快適温度」をチェックしましょう。
快適温度とは、一般的な成人が寒さを感じることなく快適に眠れる外気温の目安のことです。国際標準化機構(ISO)規格ISO 23537に基づいて表示されていることが多く、寝袋選びの最も重要な指標となります。
実際のキャンプ場の最低気温よりも、+5℃くらいの余裕をもたせて選ぶとよいといわれています。
快適温度と下限温度の違いを理解しよう
寝袋のスペックには「快適温度」と「下限温度」があります。
- 快適温度:無理なく快適に眠れる温度
- 下限温度:寒さを感じながらも、なんとか眠れる限界の温度
購入時は「下限温度」ではなく、「快適温度」を基準に選ぶと失敗しにくいです。
寒さ対策の工夫で温度差を調整
寒さが心配なときは、いくつかの工夫で快適に眠ることができます。
- インナーシュラフを重ねる(保温性アップ)
- 寝袋の上に毛布をかける
- フリースやダウンなどを着たまま寝る
なお、快適温度の低い(=より寒い場所向けの)シュラフは価格が高くなる傾向があります。まずは今の季節やキャンプスタイルに合わせて、無理のない範囲で調整してみましょう。
中綿素材の選び方【ダウンvs化繊】徹底比較
寝袋の中綿には「ダウン」と「化繊(ポリエステル)」があります。
項目 | ダウン | 化繊(ポリエステル) |
---|---|---|
保温性 | ◎ 非常に高い | ○ 高い |
収納性 | ◎ コンパクト | △ かさばる |
重量 | ◎ 軽量 | △ やや重い |
価格 | △ 高価 | ○ 手頃 |
濡れへの強さ | △ 弱い | ◎ 強い |
お手入れ | △ 専門クリーニング推奨 | ○ 自宅で洗濯可能 |
ファミリー向け | △ | ◎ |
- ダウン:軽くて暖かく、コンパクトに収納できるのが魅力。ただし、濡れると保温性が下がりやすく、価格もやや高め。
- 化繊:濡れても保温性を維持しやすく、お手入れが簡単。初心者や子連れファミリーには扱いやすい素材です。
子ども用寝袋の選び方|専用サイズをおすすめする理由
子どもには、子どもの体に合った専用サイズの寝袋を選びましょう。
体にフィットすることで中の空気があたたまりやすく、寒い時期でも快適に眠れます。
また、自分専用の寝袋を持つことで、子どもにとってもキャンプがより楽しい体験になります。我が子も自分の寝袋が大好きです。自宅でも度々使用し大切に使ってくれています。

【実践レビュー】我が家の寝袋と気温別使い分け
使用している寝袋のスペック紹介
子ども2人:寝袋①【Ace Camp】封筒型・快適温度(おそらく)10℃・下限温度(おそらく)-1℃


暗いところで光る、この寝袋が大好きです。
大人2人:
寝袋②【Snow Peak/SSシングル】封筒型・快適温度13℃・下限温度5℃


寝袋③【mount bell/シームレスバロウ#2】マミー型・快適温度0℃・下限温度-6℃


キャンプ1年目の失敗談と学び(6月〜11月)
子ども用
- 寝袋①:封筒型(快適温度おそらく0℃・下限温度おそらく-1℃)
- 10月・11月のキャンプ(最低気温13℃)でも寒そうな様子はなく快適に過ごせました
大人用
- 寝袋②:封筒型(快適温度13℃・下限温度5℃)
- 最低気温が15℃を下回ると寒く感じ、毛布や湯たんぽで対応しました


キャンプ2年目以降|気温別の最適な使い方
大人用に新規購入
- 寝袋③:マミー型(快適温度0℃・下限温度-6℃)
気温別の使い方(大人)
- 最低気温23℃以上:寝袋②を広げて使用
- 最低気温20℃程度:寝袋②の足元を開けて使用
- 最低気温18℃以上:寝袋②を閉じて使用。薄手の服で大丈夫。
- 最低気温15℃程度:寝袋③を足元を開けて使用
- 最低気温14℃以下:寝袋③を閉じて使用。薄手の服で大丈夫。
- 最低気温10℃以下:寝袋③を使用。薄手の服では寒く感じることも。底冷え対策が必要。
- 最低気温3℃:湯たんぽ、ホットカーペット動員



私たち夫婦本当に寒がりなんです。
子どもの場合
- 通年を通して寝袋①1つで対応
- 最低気温が10℃を下回る際は、寝袋の上から毛布をかけて就寝
寒がりキャンパー必見!快眠のための寒さ対策
就寝前の体温管理が重要な理由
寝る前に体が冷えていたせいで、寝る時に厚着をしたり湯たんぽなどで保温しすぎてしまい、夜間に目が覚めた時には汗で衣類がびしょ濡れになっていたという経験があります。汗をかきすぎるとそのせいで体が冷えてしまい、また眠れなくなるという悪循環に陥ってしまいます。
そうならないためにも、寝る前から体を冷やさないようにする工夫が必要です。


湯たんぽの効果的な使い方
寝る前に湯たんぽで寝床を温めておくと、気持ちよく寝ることができます。寝ている最中は、保温のしすぎや低温火傷を防ぐためにも湯たんぽはシュラフの外に出しておくことをおすすめします。


底冷え対策で睡眠の質が変わる
寒い時期のキャンプで気になるのが、底冷えです。厚手のマットやホットカーペットでの底冷え対策が効果的です。ホットカーペットの使用時は低温火傷に気をつけてください。
底冷え対策にもなる寝心地最高な厚手のインフレーターマットのレビュー記事も参考にしてください。


ファミリーキャンプの寝袋に関するよくある質問 Q&A
- Q1. 子どもは大人用の寝袋でも大丈夫?
-
A. 体にフィットしないと保温性が下がるため、専用サイズをおすすめします。
- Q2. 寝袋の洗濯はどうすればいい?
-
A. 化繊は自宅で洗濯可能、ダウンは専門クリーニングが安心です。
- Q3. 夏キャンプでも寝袋は必要?
-
A. キャンプ場では夏でも冷え込むことが多いため、薄手の寝袋があると安心です。
まとめ|寝袋選びは快適なキャンプの鍵
ァミリーキャンプの寝袋選び、5つのポイントまとめ
- 季節で使い分け: 夏は封筒型、冬はマミー型
- 快適温度+5℃: 余裕を持った温度設定で失敗なし
- 子どもには専用サイズ: フィット感が保温性の鍵
- 中綿は化繊がファミリー向け: お手入れ簡単で実用的
- 底冷え対策が必須: マット・ホットカーペットで快適度アップ
寒がりな私の2年半の経験から言えることは、適切な寝袋選びが家族全員の睡眠の質を左右するということです。
最初から完璧な装備を揃える必要はありません。まずは今の季節に合った寝袋からスタートして、経験を重ねながら少しずつ快適さをアップデートしていきましょう。
家族みんなで、あたたかく心地よいキャンプの夜を楽しんでくださいね。





